「自然農園あぐりーも」fattoria naturale Agri-Mo イタリア野菜・西洋野菜・愛知の伝統野菜を自然栽培で! 

愛知県大府市にてイタリア野菜を始めとする西洋野菜と、愛知の伝統野菜を中心に栽培し、                                   イタリアンやフレンチのレストランに野菜を販売している農家です。

BT剤使用(予定)のお知らせ 

BT剤と言う有機JASで認定されている微生物由来の農薬を今後使う予定ですので、安全性も含めて色々と書いていきたいと思います。


まず使用するに至る経緯を書いていきます。

10年ほど自然栽培による無農薬での挑戦をしてまいりましたが、特に今の時期に定植をするブロッコリー、カリフラワーなどアブラナ科の花蕾野菜に関して、今まで出来るだけ虫が少なくなる遅い時期にあたる9月15日以降に定植していました。

しかしこの時期に植えると、特にここ3年ほどは10月中旬にガクッと気温が下がり、ブロッコリーなどが成長するに十分な気温が得られず、出荷量としてはごくごく僅かでした。
(特に去年は12月の初旬に雪が舞うと言う異常さ。)

5年ほど前に一般農家さんと同じ8月下旬に植え付けたところ、定植後2週間で虫害によって全滅させられたことがありそれでまた遅い時期に戻したのですが、今年簡易ながら定植機を購入し、防虫ネットを張る時間がとれるようになり8月下旬に植え付けたところ、小さな小さな若齢幼虫が防虫ネットの網目を潜り抜けネット内に侵入して、今回も定植後わずか2週間で植え付けた約1800株の苗を全滅させられました。

この時期となってはもう蒔き直しも効かない時期ですので、全滅させられたブロッコリー、カリフラワー、カーヴォロネロ、コールラビは出荷できなくなりました。

防虫ネットをしてもしなくても害虫にやられ、まともに大きく成長してくれる時期に植え付けるのには限界を感じ、また害虫をさけようと遅い時期に植えると寒さで成長が止まり、これにも限界を感じました。

もはや有機認定農薬に頼ってでも、キチンと成長する時期に栽培しないと経営上の死活問題になりうる状況です。



さて、ここから使用予定の農薬について説明していきます。

使用予定の農薬はBT剤と言われる部類の農薬で、商品は『サブリナフロアブル』と言う有機JAS認定の微生物由来の農薬です。

BT剤という物について(wikipediaより)
BT剤とは、天敵微生物を利用した生物農薬(殺虫剤)の一種。細菌のバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis; BT)を用いており、菌の産生する結晶タンパク、胞子、両方の混合されたものがある。
チョウ目、ハエ目、コウチュウ目の幼虫に有効。結晶性タンパクが昆虫腸内のアルカリ性消化液で分解されると毒素になり、上皮細胞に作用、幼虫は卒倒病を起こして死ぬ。一般的に胃液が酸性である人間には無害といわれている。
有機農産物の生産に利用可能な生物農薬とされている。


バチルス・チューリンゲンシス菌について(wikipediaより)
真正細菌の属である。 
1901年(明治34年)にカイコの病原細菌として日本で発見された。石渡は1901年の論文(大日本蚕糸会報)で、激烈な症状(卒倒)を呈して死亡したカイコ幼虫から Bacillus 属の病原細菌を分離し、この細菌を培養してカイコ幼虫に再び摂食させたところ、同様の激しい症状を呈して死亡したと報告している。
養蚕農家の塵埃、土壌、植物の葉面、淡水、海底の堆積物等、様々な自然環境から分離できることが報告されている

(納豆菌も大きく分けると、この真正細菌の仲間です。)

人体への安全性について(BT剤Q&Aより)
BT菌の殺虫性たん白はアルカリ性の消化液で溶解、さらにたん白分解酵素で分解され、殺虫効果が発現します。一方、哺乳類と昆虫では消化管中でのたん白の消化分解メカニズムが異なりますし、哺乳類では殺虫性たん白作用点が存在しないと考えられていること及び各種安全性試験の結果、人を含めた哺乳類への安全性が高いことが確認されます。

BT剤の効力について(BT剤Q&Aより)
BT菌は芽胞形成時に菌体の中に結晶性の殺虫性たん白を作ります。鱗翅目(チョウ・ガの仲間)害虫の幼虫がこの殺虫性たん白質を食下すると、アルカリ性の消化液で溶解され、さらにたん白分解酵素により殺虫力を示すたん白にまで分解され活性化されます。殺虫機作は次のように考えられています。先ず、活性化たん白が消化管(中腸)に存在する特定の結合部位に結合します。次いで結合した部位の細胞が破壊され、虫はマヒ状態になります。さらにその傷から、消化管内で芽胞から発芽したBT菌が体腔の中へ侵入感染し、虫は死亡します。死亡には2~3日を要しますが、食下後2~3時間で接触活動を停止しますので遅効的であっても被害は進みません。


使用回数について
まだ購入もしていませんが今のところ考えているのは、定植直前の育苗時に1回、定植後の1ヶ月間前後に2~3回のみの最大計4回。
8月下旬に植え付けたとしても、9月下旬ころにはある程度害虫も少なくなりますし、野菜も多少大きくなり重大な被害が少なくなると考えています。



元々自然界にいる微生物を培養し、その微生物が持つ毒素に反応してしまう蛾の殺虫を目的に開発された農薬で、有機JASでも登録されている農薬です。

規定上は収穫直前まで撒いても人体への影響は無いそうですが、当園ではさらに使用回数を極端に減らし、使用対象も定植を要するアブラナ科の野菜に限定し、ルッコラやからし菜など短期で収穫にいたり、生食サラダとして調理されやすい野菜には使用予定はありません。

使用にあたってご理解いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。


追伸:
この薬剤を使っても化学農薬ではないので、法律上『有機無農薬』と謳えます。


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