「自然農園あぐりーも」fattoria naturale Agri-Mo イタリア野菜・西洋野菜・愛知の伝統野菜を自然栽培で! 

愛知県大府市にてイタリア野菜を始めとする西洋野菜と、愛知の伝統野菜を中心に栽培し、                                   イタリアンやフレンチのレストランに野菜を販売している農家です。

自然栽培ウソホント 

自然栽培を実践したり、その他の農業情報を勉強したりで、それなりの経験値も上がってきたわけですが、自然栽培にかんして「え? それは変だろ?」と疑問に思えることも少なからずあったりします。

今日はそんな事をつらつらと書き綴ってみようかと。

某有名自然栽培農産物販売店のNH社のHPは自然栽培に興味がある人なら一度は見たと思いますが、その中でまずは、

●自然栽培は虫害が無い→☓
某NH社の取引農家は関東圏や東北圏などどちらかと言うと関東以北の農家さんが多い。
その地域は西日本に比べると寒くなる時期が早いので、害虫が出回る期間が少ない。

某有名リンゴ農家の著書の綺麗な野菜の写真を見ても、たいてい東北だったり北海道だったりで条件は同じ。

某有名リンゴ農家の弟子が愛知県にいるけど、私と同様に、昨秋はかなり虫害に見舞われたと言う情報が入ってきてる。
某有名リンゴ農家の指導の下、指導どおり10年も自然栽培をしているにも関わらずだ。

また気候条件では愛知県よりちょっと涼しいくらいの東京圏の結構名前が売れてる自然栽培農家の話を聞いたが、虫の多い時期には葉野菜は作らないとの事だった。

という事は虫害が出やすいのは栽培方法ではなく、地域の気候条件による差が大きいと推測できる。
某有名リンゴ農家の著書にも書いてあるが、最近の温暖化傾向のせいで東北でもそれまであまり見られなかった害虫をよく見かけるようになってきているらしい。

そして今春はなんだか肌寒いことが多く感じられ、その為かこの時期にしては例年に比べて虫害が少ない。

また店頭に並ぶ野菜は、農家が虫害痕がない野菜を選別して出荷しているという事も忘れてはいけないでしょう。


●自然栽培は病害にならない→☓
ならないと言うか、成りづらい傾向にはあると思うけど、病害が一度も発生したことが無いわけではない。
これもその年ごとの気候条件に左右されることが多い。


●自家採取が大切→☓
自家採取しても病害虫に侵されるときは侵されるし、逆にF1の種でもならない時はならない。
どちらかと言うと土壌状態や気候条件によって左右される。
私も昔は積極的に自家採取をしていたが、面積が増えて忙しくなるにつれて殆どの種を購入するようになったが、土壌条件がある程度整っていればF1種で全く問題は無い。


●雑草が生えなくなる→☓
雑草が生え、種が出来てそれが落ちれば、植物ならば発芽条件が整えば必ず発芽はする。
雑草が生えないのは長年の小まめな除草作業の賜物である。
実際に自然栽培歴40年前後の千葉の某有名自然栽培農家さんの畑には雑草が殆ど生えていないらしいが、見学に行った人の話では、そこの研修生がせっせと除草作業をしていたそうで、「そりゃ雑草の種が残らなければ雑草も生えんわな。」と納得して帰ってきたそうです。


●本物野菜は枯れる→☓
これも腐りにくいと言うだけで腐らないわけではない。
確かに窒素過剰の慣行農法の野菜や、軟弱な育て方をした水耕栽培にくらべれば枯れたり萎えたりする場面の方が多いけど、絶対に腐らないかと言うと中には腐る野菜もある。
逆に言えば慣行農法でも窒素過剰にならないように気を付けて栽培している農家さんの野菜であれば腐りづらく、枯れることもある。

ただし、腐る場面では野菜自身より外的要因で腐る場合が殆どと推測している。
例えば冷蔵庫内の清掃がなされず、不潔で雑菌が繁殖しやすい環境である事とかetc。。。

また腐ると枯れるは、工程が違うだけで有機物の分解と言う結果では同じであるが、その辺りの詳しいことはリンクで省かせてもらう。
くさる野菜枯れる野菜のメカニズム


●自然栽培の野菜は美味しい→☓
農産物の美味しさを決定する大きさの順で言えば、品種、適期栽培(旬)、鮮度が重要で、これでだいたい7~8割方の美味しさが決定する。
残りの割合が栽培方法の違いだと思うけど、自然栽培でも上記を無視して栽培すれば美味しくない場合もある。
例を挙げると夏場のほうれん草と、寒に当たった甘い冬場のほうれん草の違い。
そして土壌の履歴によっては、あまり美味しくない場合もありえます。


●無肥料→×
肥料というと語弊があるかもしれないけど、土壌養分維持のための有機物は必ず必要。
有機栽培だと人為的に外部から堆肥などの有機物を持って来るわけだけど、自然栽培でも、たとえば雑草や作物の根っこや残渣は必ず残るし、人によっては麦を栽培し根の力を利用して耕盤層を壊し、その麦を鋤き込む場合もある。
鳥が空から糞を落としていく場合もあるし、うちの畑…たまにワンコかニャンコのうんこが落ちてたりしますし、虫の死骸だって当然動物性有機物。
とにかく何かしらの有機物がない限り、土壌はだんだん痩せて行きます。

そもそも土壌という言葉を辞書で引くと
【一般に土ともいわれ,岩石の風化産物である微細な破砕物質と植物遺体に生物作用が働いて生じたものである。】とある。
植物遺体と言うのが先ほどにも書いたとおり残渣や根っこであり、生物作用というのがミミズが植物遺体を食べたり、さらに微生物がそれらを分解する作用を言う。



全部☓にしちゃいましたけど、どちらかと言うと△マークにしたい事柄もあります。
要は自然栽培と言っても各地域の気候条件、各土地柄の土壌条件、その他の環境条件によって差があるので、某NH社のHPに書いてある事が全てでは無いという事です。

もちろん今HPを読んでも納得する事柄もありますけど、全体としてはあくまで参考としか捉えないようになってきました。



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