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「自然農園あぐりーも」fattoria naturale Agri-Mo イタリア野菜・西洋野菜・愛知の伝統野菜を自然栽培で! 

愛知県大府市にてイタリア野菜を始めとする西洋野菜と、愛知の伝統野菜を中心に栽培し、                                   イタリアンやフレンチのレストランに野菜を販売している農家です。

新規就農と販売先 

はっちゃんに会いに(勿論ららかんにも)毎日病院に行っている耕作人です。


今日ははっちゃんネタから、本来の農業ネタに戻ります。

『あぐりーも』に来園する新規就農希望者に良く聞かれる事に、農地や資金の問題もありますが、販売先をどうやって得たのかと言う質問がよく有ります。

基本的には自身で探さなければ意味が無いので、それほど詳しくは教えていません。
直売所でも良いし、個人宅配をしても良いし、僕のようにレストランなどの飲食店に卸しても良いし。

普通の慣行農法をするのであれば、もちろん農協に卸せば一番手っ取り早いですし。

ま、農協はさておき、自身で直接販売するのであれば、やはりインターネットの活用は不可欠だから、早々にHPやブログでも良いので立ち上げたら?とは言っています。
 (農家同士の情報交換にも役立ちますし)


さて、本来ならあまり教えたくない所だけど、飲食店に卸すのであればどうすれば良いかと言うことを書いてみます。

運良く飲食店さんとお付き合いが叶ったとします。

何を見ればよいのか?

中にはお任せで適当に送ってよ!で済む場合も有りますが、それでも最低限は覚えた方が良い事もあります。

これは僕が元々サラリーマン時代はレストランなど飲食店に食材を卸す商社にいたから分かる事です。
そのような経験が無ければ、とんでもない様な量を送ったり、あまり用途の無い物を大量に送ったりしますから、参考になるようであれば参考にしてください。


僕がお取引をする前に必ず確認する事があります。

それはお店の業態と席数、ランチとディナータイムの平均客単価です。

例えば客席数30席の飲食店さんとお取引を開始したと仮定します。
最近の景気の悪化で、こだわりの美味しいお店でも苦戦を強いられている時代です。
こんな時期ですと、それぞれの食事時間に席数が満席になり、さらにもう一回転するというのは滅多に無い事でしょう。

と言うことは、マックスでも1日の来客数はランチとディナーを合わせても60人前後と言うことになります。

マクロビでもない限りレストランの食材は野菜の他にお肉やお魚も出ますので、野菜の提供の仕方としては基本的に付け合せ的な物か、サラダなどになります。

毎日60人満席になることは中々難しいですから、おのずと一日の野菜の使用量が分かってくることでしょう。

次に業態として、どのような料理を提供されているか?
例えば、この時期に出回る野菜の代表として、大根などの根菜類をあげて見ましょう。

和食ならいざ知らず、フレンチやイタリアンで大根を大量に使うという事はまず有りえません。
30席程度のお店であれば、例え使ったとしても、1週間で2~3本使えば十分です。
大根と言うのは洋食系のお店では、意外と使用しない野菜の一つだと思います。

大根を卸すなら、まだ小蕪を何個か卸した方が喜ばれます。
大根は首元を除けば殆ど白一色で見栄えがしませんが、小蕪なら小さいので8分の1カットにして頭の葉茎を少し残せば、それだけで2色の彩が出来上がるわけですから、ビジュアル的にも大変扱いやすい食材といえるでしょう。
 (あぐりーもでは大根はお漬物屋さん向けに、蕪は飲食店さん向けにと言った感じで
  栽培しています。)

これは実際に食べに行っても良いし、カリスマシェフが出しているような料理本などを参考にして盛り付け方などを勉強すれば良いのです。
 (料理本で小蕪は良く見るけど、大根を使用しているのは余り見ません)

その際にどんな野菜を使っているかで、流行の野菜の傾向がわかるし、多く使っている食材も分かってくるでしょう。

またはお取引があるのなら、実際にどんな野菜を使いたいかを直接伺う事も良いでしょう。
そうしたコミュニケーションにより、栽培できそうな品目を作れば良いのです。
メニュー表に出ているアルカルト料理を把握するのも良いでしょう。
需要を聞き出すって事ですね!
 (今回栽培している赤軸イタリアンダンデライオンは、そうしたリクエストで栽培しています)



また何故平均客単価を聞くのか?
それによっても栽培する品目が変わってきます。
客単価が低い場合、作る野菜も希少価値がある高単価の野菜ばかりでは、飲食店側は手が出ません。
その場合は誰でも知っていそうな野菜で、比較的購入し易い単価の野菜を作ってあげれば良いでしょう。

逆に客単価が高ければ、野菜の方も希少価値があり、卸値も高く設定できる野菜を作る事が出来ます。
しかし極端に野菜の卸値を高くしてもダメですし、野菜がいっぱいあるからといって、無闇やたらに多く納品してもロスになり、結局レストランさんの原価率を上げてしまい、お店にとってプラスになりません。

ですから、面倒かも知れませんが前日あたりに在庫状況などを聞いてから、ある程度の量を発送した方が、長い目で見ればお互いにとってプラスになると思います。

一般家庭より数をこなすレストランだとしても、メニュー内容などによって需要と供給のバランスは必ずあります。
その辺りを分かってあげて、尚且つ美味しい野菜を安定して供給できるようになれば、飲食店にとってこれほど心強い農家は居ないのではないでしょうか?

  ウウウ・・・・   あぐりーもの課題は安定供給 (;-_-;)


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Comment

Name - けい  

Title - 

とても興味深く拝見しました。
耕作人さんがお店のことを考えながら
納品されていることはとても良心的で共感します。
私もいかにロスなくお店と幸せな関係で
お客様に販売できるかは大切にしています。

「タネあかし」はどこまでするか考えるけど、
誰もが同じようにできるわけではないし、
農業のそして消費者のために少しでも
役に立てることは書こうかな、と思います。
お互いに頑張りましょう。
2008.11.19 Wed 07:27
Edit | Reply |  

Name - 耕作人  

Title - 

 ◎けいさん
農家としてもそうですが、ある意味商売人なのですから、自分の手をさらけ出すのはどうかと思ったのですが、書いてしまいました~~。

飲食店さんとお付き合いする場合は、一般家庭と違ってむこうも商売ですからね。
ランニングコストが溜まって閉店してしまったら、こちらも寂しいじゃないですか。

とは言ってもこちらも栽培した野菜は全部吐かせたいから、それなりの量は送ってしまうんですけど、お店の回転度合いが大体想像出来るから、席数に合わせた『適度に多い量』を送るようにしています。

この適度って量が微妙なんですよね~。

僕の場合はレストランなどに出入りしている会社に長年いたので、その辺りは想像出来るのですが、そうした経験がないとどうしても生産者の都合だけで作物を吐かせたいって感じでドット送ってしまうと言う話を聞いたことがあります。

バランスが保てての生産者とレストランの協力関係が大切だと思います。
2008.11.19 Wed 13:39
Edit | Reply |  

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